ITスタッフに学んで欲しい経営とは?

2016/04/08

【1】経営は学問ではなく実践!

 
先日「ITを担当させるスタッフ」に、
経営のことも学ばせるべきだと書きましたが、

誤解があるといけないので、
少しだけ補足をしておきます。

それは、「学ばせる」と言っても
ドラッガーやランチェスターのような経営戦略を
改めて学ばせたり、

BBT大学に入学したり、
MBAを取得するような学問的な取り組み

の話をしているのではありません。

そういう話よりも、
「情報戦略を担当するスタッフ」として、
もっと大切なことがあります。
 

【2】「お客様が買ってくれる理由」を知っているか?

 
どんなに技術に詳しくても、
それ以上に興味と関心を持っていただきたいこと。

それは、自社の顧客が

1)どのようなことを評価して購入してくれるのか

2)どういう案内を出せば喜んで来店してくれるのか

3)そのためには、どのような情報を、どんな活用法で
使えば良いのか

4)そのためのシステムの仕組みとして必要なものは
何か

です。

普段から、経営者や現場のスタッフと話し合って
会社の経営課題や現場が直面している問題を
十分理解しておくべきで、

それが実践を通じて「経営を学ぶ」ということです。

単に知識だけをせっせと詰め込んでも、
全く役には立たないので、
実践を通じて学ぶというのが大切なポイントです。
 

【3】ITスタッフと情報戦略の役割

 
別の言い方をすると、

情報を処理する仕組みを作ったり、
技術的なサポートをすること

がゴールというよりも、
(今まではそうだったかもですが、今後は・・・)

情報の活用によって人(の心)が変わるプロセス、
その全体をコーディネートして
売上につながる仕組みを作ること
をゴールにすべきだと。

それが情報戦略の今後の重要な役割になってくると、
筆者はそう考えています。
 

【4】IT参謀としてのキャリア形成

 
従業員数が20名前後の中小企業と、
同じ中小でも100人を超す組織では、
ITスタッフの役割や課題は大きく変わってきます。

また、情報系の中小企業と、
そうではない一般の中小企業でも違うと思います。

しかし、自社の「お客様創り」を
情報活用で支援するという方向性は
会社企業である以上、同じです。

「自分はITの担当だからここまで」、
というような考えではなく、

経営と人の変化に役立つ情報戦略の支援が
どうしたらできるかを考えることは、

ITスタッフの方々の実力アップにも
相当に役立つはずです。

筆者もシステム監査技術者の資格を持っていますが、
経営を学ぶことで
戦略的な視点で問題解決ができるようになりました。

以上のようなことを踏まえて、
ITのスタッフの方には是非、
IT参謀としてのキャリア形成を目指していただきたい
と思います。

クリエイトバリュー 中村 宏

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