動画はていねいに作ろう! その2

動画制作は、絵作りの高度なテクニックを駆使するよりも、

丁寧に編集することの方が、作品を見る人に好印象を与える

ので、初心者は丁寧に編集しよう。

というお話をします。

 

【1】丁寧に編集するとは

 
初心者であっても見る人に好印象を与えることは、

「共感」を感じてもらうために絶対に必要なことです。
 

以前、「動画は丁寧に作ろう」

動画を撮影する時の技術的な注意事項を書かせて

いただきました。
 

しかし作品を作る時は、撮影だけではなく、

編集にもちょっとした気遣いが必要です。
 

動画を始めたばかりの初心者の時に、

(筆者もやってしまいました)

つい陥りがちな失敗の事例を通じて、

典型的な重要ポイントをご紹介しましょう。
 

【2】登場人物の音声が聞こえない

 
早速ですが、例えばこんな作品、

大音量のBGMにかき消されて音声が聞き取れない、

とか、

音声がミュート(消音)されていて聞こえない、

などをやると、最悪な印象を与えてしまって、

見る人は3秒で逃げてしまいます!
 

製作時の基本的なチェックなのに、

それをサボるなんて

「(作者は)なんてガサツな人物なんだ」と

人間的にも悪い印象を与えることになります。
 

「音」は「絵」よりもはるかに動画の質を決める

重要な要素なので、

音量や音の構成を十分にチェックをしましょう。

 

【3】写真を動かし過ぎる

 
iMovieには、写真を動かして

ズームやパニングやチルトしたようなカメラの動きを

後付けで演出できる機能があります。

使い方によっては強力な印象を残すことができる機能

なのですが・・・
 

初心者の方の中には、この機能にハマってしまって、

多用しすぎる人がいます。

特に、人間の自然な目の動きよりも早いスピードで

動かしたりすると最悪です。
 

作者は面白がって作っているかもしれないけど、

大概の人は酔って気分が悪くなります。

せいぜい、もって10秒というところでしょうか。
 

見る人が楽しめるかどうかという視点から

やりすぎていないか、

必ずチェックするようにしましょう。

 

【4】モチーフがはっきりしない

 
イベント会場を撮った作品によく見られるものですが、

音声や文字などによる解説(案内)が全くなくて、

ひたすら会場風景ばかりが

だらだらと映された作品を時々目にします。
 

作者は、きっと場の雰囲気を伝えたいのだと思うけど、

その場を知らない人には何の関係もない映像なので

すぐに飽きてしまいます。
 

動画は「撮って出し」ではダメです。

メリハリをつける工夫をしましょう。

 

【5】人が出てこない

 
上の【4】の場合でも、

イベント会場の中にいるスタッフや来場者、

それらの人たちのやり取りや感想などで構成すると

作品の印象が大きく変わります。

(ニュース映像などを思い出してください)
 

同じように、商材(商品)や店舗も、

無機質なハードウェアのイメージばかりではなく、

「人と人のやり取り」を中心にしてみましょう。

それも必ず「動画」で撮ってください。

生き生きとした躍動感が作品に命を吹き込みます。
 

以上、今回テーマにあげた内容は、

動画の「上手いとか下手」の話ではなく、

作者の「人に対する配慮の姿勢」が、

作品を通じて見る人に読み取られてしまうポイントです。
 

今後の動画作成の参考にしていただけたら幸いです。

 
クリエイトバリュー 代表 中村 宏
 

“スマホで動画実践塾"/