補助金パートナー、活用のコツ!第1回(全4回)

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パートナーに「事業の構想作りから申請まで」の丸投げをされ、ご自身で申請内容を十分理解していないと、採択後の交付申請などで、追加資料の提供や提出資料の訂正などの指示に全く対応ができなくなり、補助金申請は暗礁に乗り上げてしまいます。

補助金申請は、基本は申請者ご自身で処理を進めるのを基本としてください。基本としながらも、信頼できるパートナーをうまく活用して有益なアドバイスを引き出して、協働して難関を突破していくのが正しい取り組み方です。

今回から4回に分けて、補助金申請から確定給付に至るまでの、補助金申請の各プロセスについて、パートナー活用のポイントを紹介します。

 【1】頼りすぎると禁止事項に抵触する

 

10月24日のコラムでもお伝えしましたが、補助金の申請において、いったん代理申請などの不正行為が疑われると、事務局から徹底的に追及され、確固たる反証を提出できない限りクロ判定されてしまいます。

ですから、パートナーを活用する際は、丸投げではなく、原則としてご自身で処理を進めるようにしてください。

パートナーへの依頼は、作業を効率的に進めるためのアドバイスの提供や、作成した資料のチェックなどを依頼するのが良いと思います。

これから、不正を疑われないギリギリのラインでサポートをしてもらうため、どのような作業について、どのような関与してもらえば良いのかを説明します。

 【2】事業計画書の作成のサポート(申請時)

 

まず、補助金のサポートを依頼するに当たっては、最初に事業計画の骨子に当たる構想をご自身でしっかり作っておいてください。

例えば、「○○を買いたいので、これに使える補助金はないのか」では全然ダメです。正しくは「□□のような事業を新しく始めたい。ついては新規事業のために○○が必要なので、使える補助金制度はないのか」のような構想を立ててください。

最初は、ご自身の事業構想をヒアリングしてもらって、どのような補助金制度を活用し、どのようなシナリオで事業計画書を作成すれば良いかをアドバイスをもらうことをお勧めします。

その上で、申請までのおおまかなスケジュールを提示してもらうようにしましょう。

ちなみに筆者は、事業構想をヒアリングさせていただき、新規事業の市場調査を行い、申請のための事業計画書のアイデアを作り、ZOOMなどを活用してオンラインで打ち合わせを行い、共同で申請書類を作成しています。

 【3】電子申請についてのサポート(申請時)

 

まず電子申請で提出する書類の過不足や内容が公募要領を満たしているか、必ずパートナーにチェックをしてもらうようにしてください。

補助金の申請に使う資料は非常に種類が多く、提出後は、修正や追加提出ができません。ちゃんとしたパートナーは事務処理のプロですから、書類の漏れや必要事項の記載漏れなどがないかを、提出前に何度もチェックしてもらってください。

現在は、紙の書類ではなく、jGrantsという電子申請システムを使って電子申請を行うようになっていますが、たびたびお話しているように、ログインIDやパスワードを開示して、パートナーに代理申請させると不正行為となり、バレると採択取り消しになるばかりか、追徴金を加算して返還を求められます。

なので、電子申請については、パートナーに横に座ってもらって、電子申請システムjGrantsの操作について指導してもらいながら、ご自身で申請内容を打ち込んでください。

事業再構築補助金など、業者による代理申請が問題になったものは、事務局から申請者に対して直接的な面接審査が実施されるものもあります。質問内容にご自身で答えられないと代理申請が疑われ、即アウトになることがあります。(ご注意ください)

次回は、採択後の交付申請の段階で、パートナーに依頼した方が良い作業について解説いたします。