こんな業者をパートナーに選んではいけません!
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補助金制度を申請する際のパートナーは、採択までではなく、最後の確定給付までしっかりサポートしてくれる事業者を選びましょう。
補助金制度は採択後が大変なのに、採択後のサポートは一切やらずに美味しいところだけを持っていくような事業者がたくさんいます。
成功報酬が安くても、こういう事業者をパートナーに選ぶと後で苦労するので、契約をする際に、どこまでサポートをしてくれるのかをきちんと確認し、できたら契約書等でサポート範囲を明確化させましょう。
【1】採択後は交付申請などの事務処理が大変
事業再構築補助金など、採択を受けたにも関わらず、それ以降の事務処理で挫折して途中で辞退する申請者が7割もいるそうです。
採択後の交付申請の手続きで差し戻しが多発し、審査に実に半年以上もの期間がかかったケースもあり、肝心な本業が阻害されてしまって補助事業の実施を諦めた申請者が多数いて問題になっています。
補助金制度は会計法という法律で運用されているため、民間の商習慣とは異なる独特のめんどうな慣行があります。また、手際の悪い事務局の担当者に当たると処理が前に進まないこともあります。
確かにこういうことは筆者も大きな問題だとは思いますが、
こういう大変さがあることがわかっているのに、採択後の事務処理には手を貸さずに、採択が取れた時に成功報酬を払わせて、それでサポートを終える事業者が多数います。
補助金制度は採択後が本当の勝負です。上手にやらないと差し戻しが多発して途中で座礁しかねません。この「上手にやる」ためのサポートこそが補助金の支援に必要なことだと筆者は感じています。
【2】有識者会議で補助金制度の効果が問題視
美味しいところだけを取る身勝手な事業者の話をしましたが、こういう業者は概ね、申請のために予め作ったテンプレートを使って同じようなシナリオの事業計画書を大量生産して代理申請を行ったりします。
その結果、似たような内容の事業計画がたくさん採択されてしまって、昨年の有識者会議で事業再構築補助金の制度としての効果が大きく問題視されました。
この結果大変厳しい指摘がなされ、例えば、「四半期ごとに事業化報告をさせるべきだ」など、
現実的に対応不可能と思えるような厳しい修正案がたくさん出てきて、
その影響で、第11回公募の採択発表が遅れに遅れ、採択率も最悪の26%となり(それまでは40%以上だったのに)、
その後も、不正受給に対する訴訟制度が検討されるなど、この有識者会議の決定は2024年度以降の全ての補助金制度の運営に大きな影を落としています。
真面目にやっている人たちからすると、大変迷惑な話です。
【3】代理申請を疑われる行動を避けましょう
前回のブログでもご紹介したように、現在はjGrantsという電子申請システムを使って、全ての申請手続きを行うようになっていますが、このjGrantsのIDやパスワードを業者に貸し出して代理申請させると、例え採択されても後で取り消しになります。
いったん不正が疑われると、徹底的に調べられ、疑惑を解消する確かな物証が提出できないとクロ判定されます。こうして採択取り消しになった案件が多数ある模様。(YouTubeなどで苦情がたくさん発信されています)
問題なのは、ちゃんと自分で申請処理をしているのに、審査機関や事務局から代理申請したのではないかと疑いの目を向けられることです。
不正の可能性は電子申請システムへのアクセス解析を行うことで判断されているので、同じネットワーク内から複数の申請が上がるような環境は、同じ事業者が大量に代理申請をしたのと全く区別がつきません。
そのような状況を考えずに事務局が一律に不正と決めつけるのはどうかと思いますが、残念ながらこれが現実です。
シェアオフィスなどで共有ネットワークを使っている事業者さん等は、本当に注意した方が良いと思います。
また、通常業務中はオフィス内のパソコンからjGrantsにアクセスするでしょうが、たまに出張などで移動中にモバイルパソコンを使ってアクセスする行為も、
アクセス解析的に見ると他の事業者が代理申請したのと区別がつかないはずなので注意をした方が良いかもしれません。
一部の不正利用のために、真面目な申請者が迷惑を被るような事態が発生しているのは本当に嘆かわしく思いますが、
だからと言って保補助金制度の利用を諦めてしまうのも実にもったいないことなので、
こういう現状を知った上で、疑いの目を向けられないように注意して制度を利用しましょう。