ドローンの入門に適した機体は?

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業務でもプライベートでも、ドローンの入門者は必ず入門用の機体の選択という壁に直面します。

この時、「最初はあまりパワーのない機体」と遠慮がちに考えて、航空法の規制の対象にならないトイドローンなどを購入すると、かえって危険な場合があります。

今回は、入門用の機体選びに関してお話しします。

DJI MINI

【1】軽い機体=安全な機体ではない

 

筆者も入門したての頃は、屋内でこっそり練習をするために、DJI Telloなどの80gしかない、パワーも控えめな機体を購入して練習を始めました。

DJI Telloはパワーも小さく、フル球体型のプロペラガードなどを装着すれば、小さなお子様でも、屋内でも安全に飛ばすことができます。

DJI Tello
Tello

DJI Telloの球状ガード
球状ガード

しかし、問題となるのは、屋外で飛ばしてみたいと思った時です。

機体重量が80gと非常に軽く、モーターの出力も小さいので、わずかな風にも逆らうことができません。

離陸させた途端に、風に流されてあらぬ方向に飛んで行ってしまいます。いわゆるノーコンというやつです。

ノーコンになると人や車にぶつかるかも知れないし、川や海が近いと水没する恐れもあります。

このように、室内でも飛ばせるパワーのない機体は室内では安全でも、屋外では鉄砲玉に早変わりするので注意が必要です。

【2】砂も大敵!

 

GPSを搭載したドローンには、ブラシレスモーターと言って、大パワーながら、モーター内部のメンテナンスが不要なタイプのモーターが使われています。

これに対して、低価格のトイドローンでは、ブラシモーターというタイプの(コストの安い)モーターが使われています。

ブラシモーターの構造
ブラシモーター

このブラシモーターは内部にゴミが入りやすく、頻繁にメンテナンスが必要なので、飛ばす場所に気をつけなくてはなりません。

特に注意したいのが砂です。正確にいうと砂に含まれる砂鉄!こいつが非常に厄介な代物なんです!

ドローンの風(ダウンウォッシュ)などで舞い上がる砂の中に含まれる砂鉄がモーター内部に入り込むと、

モーター内部の磁石に磁力でくっついて、簡単には取れなくなります。

当然この状態でモーターを回したりすると、回転するローター(ブラシ)と磁石の間に入り込んで、ついには摩擦で回転しなくなります。

なので、絶対に直接、地べたには着陸させない方が良いです。筆者もこれで2機のトイドローンをパアにしたことがあります。

【3】おすすめの機体は?

 

初心者ほど、GPS衛星の電波を使って自律的に位置を制御する機能は必須です。

数千円くらいのおもちゃのドローンには、全くセンサーがついていないか、ついていても気圧による高度センサー程度しかなく、自動的な位置制御はしてくれません。

従って初心者には非常に取り扱いが難しいです。(屋内で練習すると家具などにぶつかりまくってキズだらけになる)

また、Telloなどは視覚情報(カメラの)を使って位置制御を行っていますが、既に説明したように屋外では少しの風でもノーコンになります。

なので、屋外で飛ばすことを想定するなら、GPSで位置制御ができる機体を選ぶことをお勧めします。

GPS制御がついている機体なら、購入したその日のうちに、入門者でも安定した飛行を楽しむことができます。

そういう意味で、入門用の機体で、室内でも屋外でも比較的安全に飛ばせる機体として、DJIのMINIシリーズをお勧めします。

(必ずプロペラガードを装着してください)

DJI MINI
DJI MINI

プロペラガードを装着したDJI MAVIC Mini(旧型機)
プロペラガード