ITの導入効果を高めるにはアナログを磨く
このテーマについて既に何度も書いているし、多くの人が
同じ考えを持っていると思いますが、ITやネットワーク技
術をテーマにしたセミナーに行くと、毎回感じるのであら
ためて書きたいと思います。
情報技術ができることは、「人間力を加速する」ことであ
って、大元のアナログな人間関係がないがしろにされてい
たり、戦略の詰めが甘い状態では、でいくらネットだ、IT
だ、といった所で、ほとんど効果はありません。（ゼロは
何倍してもゼロ）
情報技術の専門家が、（僕も含めてですが）陥りやすいの
は、「ITの使い方さえ指導すれば、後はお客さまが自分の
ことは自分でアレンジしてうまくやるはずだ」という思い
込みです。
これは「とんでもない甘え」であって、戦略面でもきちん
とアドバイスを行うべきです。
それから、ITを利用する側も、「ITの力を使えば何か魔法
のようなことが起こる」ことを期待する人いますが、日常
的にやっていないことをITを活用してやろうとしても、成
果が生まれる訳がありません。
情報技術の導入の仕方を検討する前、もしくは検討と同時
でも良いけど、顧客開拓の戦略、顧客維持の戦略を、もっ
と遡ると商品戦略やターゲットの客層や活動地域の絞り込
みなど経営戦略をきちんと検討しておくべきです。
システムの活用が効果を生み出している会社は、例え個人
事業主であっても、お客さまとの関係づくり、信頼づくり
をきちんとやっています。ここが最も大切なポイントです
。自社の戦略のキモが何なのか、しっかり押さえた上で、
その強みをさらに伸ばすために情報技術を使いましょう。
という訳で、ITを活用してビジネスを成功させるためには
根幹の土台となる戦略をきっちりと詰めておきましょうと
いうお話でした。
クリエイトバリュー 中村 宏
