補助金をビジネスのツールとして活用しよう
自社で補助金の活用ができないかを検討するだけではなく、
貴社がお付き合いされている会社やお店が優良な経営をされている会社であれば、
補助金の話題を提供してみましょう。すると、そのお客様に大変喜んでいただけるはずです。
お客様の関心を引くためのビジネスのツールとして、補助金の話題をぜひ活用しましょう。
【1】経営者はお金の話題に敏感!
このブログをご覧いただいている方々は、経営者の方々だと思いますから、よくお分かりだと思いますが、経営者はお金の話に非常に敏感です。
自社がどうやったら発展し、どんな社会貢献を行えば、より多くの利益を得ることができるか、とても大きな関心を持っています。
なので、皆さんがお客様の会社の経営者や担当者とお話をされる際、補助金の話題を提供してあげると大変興味を持って聞いていただけるはずです。
そういう意味で、補助金の話題をお客様との信頼構築のツールとして是非ご活用ください。
<申請から給付までの流れ>↓
【2】いろんな種類の補助金制度がある
国の産業を発展させる目的で制度化している補助金は、経済産業省(中小企業庁)、文科省、農林水産省、国交省など、多くの組織が制度化していますので、実に数千種類もの補助金制度があります。
この中で、中小企業の経営者が自分の会社の発展のために、自社で申請して使える補助金の多くが、中小企業庁より中小企業施策の一環として制度化されています。
(これらとは別に、就業環境の改善のために厚労省が実施している助成金のように、主旨が全く別のものもある)
筆者は中小企業診断士かつ国が認定した認定経営革新等支援機関なので、中小企業庁が制度化した補助金の代表的なものを、
「補助金アシスタント」のホームページに掲載いたしました。興味がある方は是非ご覧ください。
<ものづくり補助金の概要↓>
【3】補助金制度とは?
一口で簡単に表現すると、
「設備投資などに使った費用の一部(多くは1/2〜3/4)を国が後から補助してくれる制度」です。融資とは異なり、基本的に返済の義務がありません。
企業における一般的な設備投資は、まず営業活動で利益を得て、設備投資の原資を確保することから始まりますが、これには多くの期間と費用が発生します。
これらの期間と費用を大幅に節約して、設備投資にかかる時間を短縮するための制度だと考えてください。
しかし、申請内容が一定の基準を満たせば申請者全員が給付を受けられる助成金や給付金とは異なり、
申請者が自社の発展のための事業計画書を作成して申請し、審査機関が審査して優秀のものから採択するという、一種の競争制度となっています。
(採択率は、少ないもので26%〜多いもので90%前後)
いずれにせよ事業計画書同士のコンペになりますから、審査機関から「これは国が投資するのにふさわしい事業である」という判断をしてもらえる事業計画書を作成する必要があります。
【4】不正行為に注意しましょう!
現在では、全ての補助金の申請はjGrantsという電子申請システムを使って行うことになっています。
この際、ログインIDやパスワードを業者に開示して、代理申請してもらう行為は不正(禁止行為)として厳しくチェックされていますのでご注意ください。
あくまで申請者ご自身のパソコンとネットワークから、ご自身で申請処理を行うようにしてください。
いったん不正を疑われると、補助金の採択を取り消され、交付を受けたお金は反則金を付加した上で全額返済が求められます。
また、申請企業とIT 支援事業者の間にブローカー的な業者が入り込み、実際の購入金額を水増しして申請し、水増し分をブローカーへの謝礼として支払う行為も完全な不正(犯罪)と見なされます。
いったん不正が疑われると、その申請者だけに限らず、全ての審査案件に類が及び、審査が大幅に遅れ、場合によっては新規募集が停止されることもあります。
美味しい話をエサに不正行為に勧誘する悪徳ブローカーのような事業者が時々いますので、「任せてくれたら全部代行します」みたいな話には注意した方が良いでしょう。
そんな都合の良い話はあり得ませんから。
このような補助金の不正利用は十分に注意すべきことなので、今度詳しくご紹介します。
せっかく、中小企業を活性化させるための良い制度なので、前向きに活用したいですよね。