パートナーを活用するコツ!(No.2/4)

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11月7日の投稿に続いて、パートナー活用のポイント第2回をご紹介します。

今回は、採択後の交付申請の段階で必要となる作業がテーマです。交付申請の手続きは、創造力を発揮する必要こそありませんが、厳格な審査に対応するためにかなりの労力が必要となります。

その交付申請の手続きで起こり得る問題と対処の方法や、必要となるサポートについて解説します。

交付申請手続き

【1】交付申請とは何か?

 

実は、補助金の採択の発表というのは、補助金の給付の権利を手に入れた(給付の候補者に選ばれた)に過ぎません。

補助金の給付は、実際に補助事業を完了(業者への支払いを全て完了)させてから実施されますので、実際に補助事業を実施して完了させなければ補助金は給付されないことにご注意ください。(採択されたからと言って、すぐにお金がもらえるわけではない)

さらに採択の発表の後、補助事業を実施して良いかどうか判断するために、補助事業の内容(金額等)が細かく審査されます。この審査を申請する手続きが交付申請です。

交付申請では、実際に実施する補助事業の具体的な内容(業者等に発注する金額などの内容)が1円単位で審査され、補助事業の内容が補助金制度の主旨と一致していれば承認されて、交付決定通知が交付されます。

この交付決定通知が出てから、初めて業者への発注ができるようになり、金融機関も正式に融資を受け付けをしてくれるようになります、

【2】交付申請の段階で起きている問題

 

交付申請の審査というのは、国の会計法という法律に基づいて行われるので、民間企業の商習慣とはまるで異なる事務手続きが必要で、初めて申請した人には精神的にも、時間的にも大きな負担となります。

例えば、発注する物件には業者からの見積書が必要となりますが、原則複数の業者からの相見積もりが必要であり、尚且つ、対比を容易にするために、見積書の構成や品名を全く同一にしなくてはなりません。

また、民間企業の取引で一般的に記述される「値引き」の記載があると利益供与とみなされ、補助金を減額される規則があります。さらに諸経費や一般管理費などという費目も内容が不明だという理由で、補助金対象経費とは認められません。

このように、見積書1つとっても、予め用意されたマニュアルを読んで規則を熟知した上で申請書類を揃えないと、何度も手直しと再提出を求められます。

また、見積書の他にも、補助金制度の主旨を満たす事業内容であるかどうかを判断するために、必要に応じて様々な書類の提出が求められることがあります。

特に、事業再構築補助金の事務局の対応などは、担当者によって指示する内容がまちまちなので、度重なる際戻しや指摘事項に対応しているうちにどんどん時間が経過して、気がつけば交付申請から6ヶ月経っても審査が終わらないという事態が多発し、大きな問題になっています。

【3】交付申請のポイント

 

申請とは異なり創造力を発揮する必要はありませんが、交付申請の審査もやはり審査である以上、非常に厳格に行われますので、強い意志を持って乗り切る決意が必要です。

一般的には、各補助金とも、交付申請の事務手続きに関する詳細マニュアルが発行され、それにもとづいて事務処理を進めることになりますが、一般的には非常に複雑で煩わしい作業が随所にあります。

なので、書類の揃え方(相見積もりは特に)については、経験豊富なビジネスパートナーに細かくアドバイスをもらいながら、事務手続きを進めてください。

尚、交付申請も申請者自ら申請処理を行うことが原則とされていて、代理申請は固く禁止されていますのでご注意ください。事務局からの指摘は、必ず申請者に対して行われますので、この時に質問された内容に答えられなかったり、指摘された内容を理解できなかったりしたら致命的です。

特に、事業再構築補助金の事務局は、審査の経験が少ない担当者に当たることも多く、トンチンカンな指摘をされることも多々ありますので、時には毅然とした対応をすることも必要です。

当事業所では、交付申請作業についても、フルサポートを行なって、作業の進め方や提出書類の取りまとめ方など、細かなアドバイスを行いつつ、事務局からの差し戻しや指摘事項への対応の仕方をアドバイスしています。