情報技術の学習効果を上げる秘訣
スマホなどを含めて情報系の技術学習に限ったことではあ
りませんが、「学習の効果を確実に蓄積するコツ」につい
てお話したいと思います。
経営者の中には、スマホなどの新しい話題に敏感な方がた
くさんいらっしゃるのですが、学んだことを着実に身につ
けてどんどん実力を付けていく方がいる一方で、そのうち
新しいものへのチャレンジを辞めてしまう方もいます。
この大きな差はいったいどこから生まれてくるのだろうか
と思っていましたが、じっと観察していると、日常の学習
への姿勢が大きく違うことに気付きました。
新しい話題に触発されて「よし、使ってみよう」と思って
スタートするのは全く同じです。問題は、その後です。
伸びて行く方は、「こんなことできるかな?できるとした
らどう使えば良いのかな?」みたいに、小さな目的を立て
て、その解決のためにいろいろ試してみるというやり方で
学習している人が多いようです。
一方、辞めてしまう方は、純粋に情報技術が持つ目新しさ
が動機になっているようです。
目的や目標があると、自然と問題解決型の学習になって行
きます。だから、いろいろ試している内に発見や気付きが
生まれる。そして、その発見が次の動機につながる、とい
うプラスのサイクルを生み出し、気付きがずっと蓄積され
て自分の実力になっている。だから使い続ける。
では、この「問題解決の着想」がどこから湧いてくるのか
というと、日頃からご自身で感じている課題を解決できな
いかという思いからではないかと思います。「困りごとを
解決する手段」として情報技術を捉える、つまり「課題と
情報技術の橋渡し」をするような考え方が生まれるのだろ
うと。
目新しいものというのは、それ自体は単なるプロダクトア
ウトな素材に過ぎませんが、それが自分の課題と結びつく
ことで、「気付きの連鎖」という具体的な学習効果を生ん
でいるのだろうと思います。これは、ある意味での問題構
築能力ですね。
弱者の情報戦略で、僕はお伝えしたいことは、情報技術そ
のものではなくて、この「問題構築をする」ためのヒント
です。できるだけ、ご自身が普段感じている問題と絡めて
読んでいただけるとありたたいです。
今後とも、引き続き、このようなねらいでお伝えして行き
たいと思いますので、よろしくお願いいたします。
クリエイトバリュー 中村 宏