経営者としての真剣さを見抜くキーワード

2016/03/22

ビジネスパートナーあるいはお客様として、不適切な相手
を見分けるコツのようなものがあります。僕の独自の基準
ですが、ひょっとしたらかなり一般的かも知れないと思う
ので解説しておきます。

僕の仕事は、コンサルタントとしてお客様の役だちにつな
がることを提案して、その実現をサポートするのが仕事で
すから、多くの経営者の方とお話をする機会があります。

その中で、経験上、「この人は本当は経営者の資質を持っ
てはいない。付き合うのはそこそこにしよう」と感じる人
がいます。その人の価値観みたいなものが、垣間見える瞬
間というのがあって、急激に不安を感じるからです。

こんな相手を信用して、あるいはターゲット顧客にして、
ビジネスのパートナーシップの一部を委ねたり、提案に時
間をかけたりしては非常に危険です。

それは「あるキーワード」に対する反応でわかります。

そのキーワードとは「お客様づくり」です。経営の神様と
言われたドラッガーが「企業家の使命は顧客を創造するこ
とだ」と言っているように、「お客様を次から次に創り出
す」ということです。これは、経営者の仕事の本質であっ
て、経営者である以上、エンドレスに極め続けなくてはい
けない課題です。

どんなに立派なことを口にしていても、このキーワードに
対して、大した反応を示さない人は、顧客創造とか顧客満
足を「単なるセールストーク」程度にしか捉えていません。
大抵、信頼づくりを軽く見ている「口先だけ」の人間です。

また、ドラッガーやランチェスターを勉強しているという
人もたくさんいるけど、本質である肝心の「顧客創造」を
自分の課題だと捉えていなければ、お客様から信頼される
訳がありません。

このような経営者もどきは、パートナーとしても、絶対に
近づいてはいけない相手です。先日もそのような経験をし
ました。お客様やこれまで大切にしていたビジネスパート
ナーの会社に、多大なご迷惑をおかけする結果になり、自
分の直感に従えば良かったと大いに反省させられました。

中小企業の経営に「次に」とか「またの機会は」などとい
う甘い要素はありません。一期一会(いちごういちえ)を
捉えて、その一瞬に信頼を築けるかどうか、そのような積
み重ねが全てです。その考え方を共有できない相手に、絶
対に心を許してはならないと思います。

クリエイトバリュー 中村 宏

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