ファン創り(お客様創り)とSEO対策の役割
【1】SEO対策の意義を再発見しよう
Googleの新しい評価基準などを聞くと、
SEO対策の持つ意味が、
従来とは大きく変わりつつあることを感じます。
従来のように、上位に表示させることで、
新規の見込み客を発見するという役割は、
依然として根底にはあるのでしょうが、
それよりも、既存のお客様や見込み客との信頼関係を
より深めるためのコミュニケーション手段というのが、
今の時代のブログやホームページの役割だろうと思います。
特に、筆者のようなコンサルタント、カウンセラー、
コーチなど、
「目に見えないサービス」を商品として扱っている
職業の人たちにとっては、
自分の「人間力」そのものが商品です。
信頼関係なくしてはビジネス自体が成り立ちません。
「人が人を呼ぶ」ことでビジネスにつながる仕組み
にすることが非常に大切です。
だから、SEO対策も、売り込みというよりは、
「様々な人たちと、
いかにコミュニケーションをとりやすくするか」
その工夫の結果として、「検索上位に表示される」
というのは大いにありではないでしょうか。
つまり「お客様創り」戦略の重要なパーツだと
いうことです。
こういう視点から考えると、
従来とは異なるSEO対策の役割が見えてきます。
【2】SEO対策に専門の業者は必要か?
SEO対策に専門の業者を使うかどうかは、
コミュニケーションの本質とは直接関係がないことです。
自分が理想だと思う仕組みを作るのに、
専門業者の技術が必要であって、
それに見合った会社が見つかれば、
大いに良いことではないかと思います。
しかし、ネットで成功している人たちの記事などを
見ると、
「人とリアルに会わなくても(営業しなくても)、
ネットでうまくやれる」
みたいな論調がやたらと目につきます。
そのためにSEO対策やりませんか、みたいな。
東京のように人口が桁違いに多く、
情報や競争のスピードが著しく早い地域では、
「ビジネスの接点を早くつかむ」ことが
勝敗のカギになることが多いかも知れませんが、
多くの地方としては、そうではないと思います。
人同士の信頼の積み重ねが根底にないと、
地方ではビジネスそのものが成立しません。
そういう意味で、東京では効果のあるSEO対策も、
「効率を優先」する業者さんでは厳しいと思います。
【3】効率よりも信頼づくりがポイント
いくらネットの技術が発達しても、
「人間対人間の誠実な付き合い」という関係が
お客様づくりの基礎であるはずです。
「情報を流せばお客様が見つかる」というのは、
商品や会社の知名度が高い会社では成り立つかも
知れませんが、
「お客様との距離」(が近いこと)を武器に戦いたい
中小企業の場合は、
それではせっかくの強みを捨てることになってしまう。
ITは、アナログな人同士のつながりを
加速したり増幅させたりするツールだと捉えると、
弱者の情報戦略として行うべきSEO対策は、
「探してもらうこと」、「読んでもらうこと」、
「理解してもらうこと」
など、
「見る人の利便性を高めるために行う」ものでなくては
ならないと。
それによって、
「喜んでもって、覚えていただいて、次も選んでもらう」
という流れを作るものでなくてはならないと思います。
弱者が行うSEO対策とは、
このようなものではないかと考えます。
クリエイトバリュー 中村 宏