お客様情報をスタッフに共有させるとは?
本日は、お客様ごとの的確な対応を行うために必要となる
「お客様情報の共有」についてお話しします。
【1】スタッフ間で共有すべきお客様情報とは?
ズバリ、「来店誘導」や「提案」の役に立つものです。
例えば、お客様の属性や購入履歴の情報だけ記録しても、
どのお客様にも、内容の変わらない
年賀状やダイレクトメールを送付するくらの役にしか
立ちません。
そんな取り組みでは、
とても「顧客管理」をやってるとは言えないと思います。
そうではなくて、
お客様1人1人の「来店誘導」や「提案」の役に立つ、
情報を集めて、
お客様ごとに異なる「心に響くアプローチ」を行うことが
必要なんです。
これは、会社ごとに、
自分たちで決めなくてはならないことであって、
会社のビジネスモデルを形作る上での最も基礎的で
大切な情報です。
システムやアプリなんて全く関係ありません。
(顧客管理のシステムを導入することと、
自社のビジネスモデルは全く別の次元のこと)
絶対に混同しないようにしましょう。
【2】来店誘導や提案に役に立つ情報とは?
筆者のお客様で、北九州市で宝石店を営んでいる
Y社さんの取り組みが大変参考になります。
差し支えのない範囲でご紹介すると、
以下のような情報を、接客の現場で聞き取って記録し、
スタッフ全員で共有して活用しておられます。
(1)来店動機
どんなきかっけで、あるいはどんな目的で来店したのか、
という情報です。
そのお客様のライフスタイルや、
大切にしている価値観などがわかります。
(2)商品の情報
商品の写真など、購入した商品の情報です。
今後のサービスの提供や、関連商品の情報などを
提供する際の参考になります。
(3)購買の決定要因
何が決め手になって商品を購入してくれたのか
という情報です。
効用や特徴などの、商品の特性ばかりとは限りません。
お客様のライフスタイルや価値観などとの関連性も
非常に重要な要素になります。
(4)今後の役立ち情報
お客様のライフスタイルや交友関係、興味のある社会的活動、
アーティストなどの関連情報です。
これらもお客様の価値観と結合することで、お客様の行動に
大きく影響します。
【3】お客様情報を共有する仕組み
最初はアナログな方法、例えばノートに顧客管理台帳を
作成するなどの方法でも構いません。
とにかく、接客を通じて聞き取った重要な情報を、
申し送り事項として、顧客管理台帳に記録して
おきましょう。
お客様の数や情報がある程度の量、集まってくると、
情報を活用する際の便宜を考慮しなくてはなりません。
ここで初めてITの活躍の場が出てくることになります。
しかし間違ってはいけないことが1つあります。
あくまで、お客様に喜んでもらうための対応をする
るために情報を活用するのですから、
これらの情報は「お客様の視点で」記録できて、
活用できる仕組みが必要となる、ということです。
この仕組みは会社ごとに異なるはずですから、
各々の会社のビジネスモデルに応じて、
個別のシステムを構築しなくてはなりません。
従って、既製のパッケージソフトを導入すれば、
ただちにとりかかれて成果が出るような、
そんな単純なものではないと筆者は考えています。
筆者の「ファン創りの名人」も、このような、
会社ごとに異なるお客様対応の仕組みを
構築するために、
皆さんの会社の現場に一緒になって入って、
試行錯誤しながら、業務改善と一緒にシステムを作る
コンサルティング・サービスとしてご提供しています。
Y社さんの取り組みで参考になりそうな情報を整理して
まとめておいたので、
以下のサイトをご覧ください。
クリエイトバリュー 代表 中村 宏